阿波の民俗1 -年中行事- (徳島市民双書・20)
最終更新日:2019年10月29日
著者: 湯浅 良幸・岡島 隆夫
価格: ¥1,670 (税込み)
形式: B6版 280ページ
発行年月日: 昭和61年3月20日
目次
暦/旧暦から新暦/恵方棚/門松/初詣で/若水くみ/かどひらきと年始/オセチ料理/正月の飲食/門付け芸/わざ始め/成人式/七草ガユ/あがり正月/左義長/えびす祭り/厄よけ/お粥だめし/お的神事/山神祭り/お日待ち/旧正月/太郎朔日/命長/初午/鬼やらい/神火祭/星祭り/紀元節/祈念祭/上己の節供/シカノアクニチ/彼岸/地神さん/伊勢講/御正御影供/種まき/花の会/太々神楽/卯月八日/磯あそび/磯の口あけ/お接待/端午の節供/水口祭/サイケとサイノボリ/清玄坊祭り/たこ合戦/船くらべ/お田植祭/半夏至/七夕/夏祭り/剣山参り/剣会/十八山/夏越の祓/お湯立/祇園祭り/天神祭り/野神祭り/和霊さん/虫送り/夏祈祷/盆行事/姫神祭り/平和記念祭/神踊り/八朔祭り/月見祭り/重陽の節供/エビス講/秋祭り/オハケ/オンジャク/お御供/七十五膳/宮座/ご神幸/だらだら祭り/おねり/ヨイヤショ/関船/神楽舞/獅子舞/宮相撲/神事競馬/人形芝居/神送り/霜月/イノコ/七五三/新嘗祭/お十夜/冬祭り/荒神祓/大祓/オトゴの朔日/ふいご祭り/冬至と大師講/針供養/歳暮/クリスマス/正月モチ/年越し/寒
内容紹介: 「自序」より
社会のしくみや人間の歴史を知るためには、考古学・人類学・歴史学・民俗学など多くの学問分野がある。とくに庶民と言われた人びとのくらしと、生きざまを知るために民俗学は欠かせない。
ところが、最近のように社会が激しく変ぼうする時代においては、生活様式や伝統的産業・年中行事等が変質させられ、その過程で多くが衰滅していっている。社会が変質すれば、くらしやしきたりが変化するのは当然のことであろう。しかし、変ぼうがあまりにも激しいため、長い歳月の間に庶民が「生活の知恵」として確立した尊い体験や教訓すら弊履のごとく投げ棄てられようとしている。惜しいことである。
断わるまでもないが、私は何も昔からの習俗や慣行等が、すべてすぐれたものばかりだ、とは言っていない。それどころか、これらの中には庶民を苦しめ悩ませてきた悪(あ)しきしきたりや迷信がはびこっていることも事実である。今こそ、それらの中から取捨選択を行うべきでないだろうか。
私たちは、郷土の民俗を対象にした調査・研究を永年行ってきた。その調査地域は全県下に及び研究対象も多岐にわたっている。それらの研究成果の一部はすでに貴重なものとなりつつある。
このたびユニークな活動をつづけている徳島市立図書館のご好意によって、私たちの研究成果がシリーズ『阿波の民俗』として結実することができた。本書「年中行事」を第一弾として「習俗」、「くらしと民具」、「方言と言い伝え」、「住まい」、「民芸」、「生業」、「たべもの」等々の続刊を計画している。
本書は数多い年中行事の中から代表的なものいくつかを選び出し、やさしく記述するのにつとめた。そのため、一般に見かける「年中行事一覧」のような平板な記述に陥ることをいくらか防げたものと思っている。もちろん、私たちは、この程度の成果で満足しているものではない。本書をたたき台としてさらに充実した内容のものを公にしたいと考えている。
1986年3月
徳島民俗学会会長 湯浅良幸
お問い合わせ
はこらいふ図書館(徳島市立図書館)
〒770-0834 徳島県徳島市元町1丁目24番地
電話番号:088-654-4421(代表)・088-602-8833(移動図書館)
ファクス:088-654-4423
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