認可地縁団体が所有する不動産に係る登記の特例
最終更新日:2024年6月17日
概要
認可地縁団体に名義を変更しようとした不動産が、既に亡くなった人の名義になっている場合、古い名義人であるほど、相続の確定に多大な労力を要します。
これらの問題を解消するため、地方自治法が改正され、平成27年4月1日から、認可地縁団体が一定期間所有(占有)していた不動産であって、登記名義人やその相続人のすべてまたは一部の所在が知れない場合、一定の手続きを経ることで、認可地縁団体へ所有権の移転の登記をできるようにする特例制度が設けられました。
申請については、事前に市民協働課へご相談ください。
公告の申請要件
次の4つのいずれの要件にも該当し、かつ、これらを疎明するに足りる資料(以下「疎明資料」という)の提出が必要です。(地方自治法第260条の46第1項各号)
- 認可地縁団体が不動産を所有していること。
- 認可地縁団体が不動産を10年以上所有の意思をもって平穏かつ公然と占有していること。
- 不動産の表題部所有者又は所有権の登記名義人の全てが認可地縁団体の構成員又はかつて認可地縁団体の構成員であった者であること。
- 不動産の登記関係者(表題部所有者、所有権の登記名義人、これらの相続人)の全部又は一部の所在が知れないこと。
申請から登記までの流れ
- 相続人の所在が分からない等により移転登記できない認可地縁団体は、徳島市に疎明資料を添付のうえ所有不動産の登記移転等に係る公告申請書を提出する。
- 徳島市は、提出された公告申請書及び疎明資料により要件を確認する。
- 徳島市は、当該不動産の所有権の保存又は移転の登記をすることについて、異議のある関係者等は徳島市に異議を述べるよう公告する。
- 徳島市は、3か月以上の公告期間に異議申し出がなかった場合は、そのことを証する文書を認可地縁団体に交付する。
- 法務局に必要書類を提出し所有権の保存又は移転登記を申請する。
申請に必要な書類
- 所有不動産の登記移転等に係る公告申請書
- 申請不動産の登記事項証明書(法務局が発行するもの)
- 認可申請時に提出した保有資産目録又は保有予定資産目録
- 申請者が代表者であることを証する書類(申請者が代表者に選出されたときの総会議事録の写し及び申請者が代表者になることを受諾した承諾書)
- 地方自治法第260条の46第1項各号に掲げる事項を疎明するに足りる資料
所有不動産の登記移転等に係る公告申請書(MS word:24KB)
地方自治法第260条の46第1項各号に掲げる事項を疎明するに足りる資料について
地方自治法第260条の46第1項各号に掲げる事項を疎明するに足りる資料について次のものが考えらえます
認可地縁団体が不動産を所有し、10年以上所有の意思をもって平穏かつ公然と占有していること。(地方自治法第260条の46第1項第1号及び第2号関係)
- 申請不動産を所有又は占有している事実が記載された認可地縁団体の事業報告書等
- 1に加え次のような資料
- 公共料金の支払い領収書
- 閉鎖登記簿の登録事項証明書又は謄本
- 旧土地台帳の写し
- 固定資産税の納税証明書
- 固定資産課税台帳の記載事項証明書 等
1、2は本件申請時点とその10年以上前の時点のもの
2の資料の入手が困難な場合は、資料の入手が困難であった理由を記載した書面を提出するとともに、認可地縁団体が申請不動産を所有又は占有していることについて、申請不動産の隣地の所有権の登記名義人や申請不動産の所在地に係る地域の実情に精通した者等の証言を記載した書面や、認可地縁団体による申請不動産の占有を証する写真等を提出する
不動産の表題部所有者又は所有権の登記名義人の全てが認可地縁団体の構成員又はかつて当該認可地縁団体の構成員であった者であること。(地方自治法第260条の46第1項第3号関係)
- 認可地縁団体の構成員名簿
- 徳島市が保有する地縁団体台帳
- 墓地の使用者名簿(申請不動産が墓地である場合) 等
資料の入手が困難な場合は、資料の入手が困難であった理由を記載した書面を提出するとともに、申請不動産の表題部所有者又は所有権の登記名義人の全てが認可地縁団体の構成員又はかつて当該認可地縁団体の構成員であった者であることについて、申請不動産の所在地に係る精通者等の証言を記載した書面等を提出する
不動産の登記関係者(表題部所有者、所有権の登記名義人、これらの相続人)の全部又は一部の所在が知れないこと。(地方自治法第260条の46第1項第4号関係)
- 登記記録上の住所の属する市区町村の長が、当該市区町村に登記関係者の「住民票」及び「住民票の除票」が存在しないことを証明した書面
- 登記記録上の住所に宛てた登記関係者宛の配達証明付き郵便が不到達であった旨を証明する書面
- 申請不動産の所在地に係る精通者等が、登記関係者の現在の所在を知らない旨の証言を記載した書面等
登記関係者のうち少なくとも一人について、所在の確認を行った結果、所在が知れないことを疎明するに足りる資料を添付できれば当該要件を満たすこととなります。この場合において、認可地縁団体が当該事項を疎明するに当たっては、所在が判明している登記関係者から、特例制度の申請を行うことについての同意を得ておくことが望ましいです。
公告に対する異議申し立て
申請された不動産の表題部所有者や所有権の登記名義人及びこれらの相続人のほか、申請された不動産の所有権を有することを疎明する者は、公告期間中、申請内容について異議を申し出ることができます。異議を申し出る場合は、「申請不動産の登記移転等に係る異議申出書」に、必要な書類を添付し提出することにより行います。
なお、異議を述べることができる者の範囲は次のとおりで、それぞれ必要書類が異なります。
異議を述べることができる者の範囲
- 表題部所有者又は所有権の登記名義人
- 表題部所有者又は所有権の登記名義人の相続人
- 所有権を有することを疎明する者
必要書類
登記関係者等の別 | 登記関係者等である旨の確認書類 | 申出書に記載された氏名及び住所の確認書類 |
---|---|---|
表題部所有者又は所有権の登記名義人 | 登記事項証明書 | 住民票の写し 戸籍の附票の写し |
表題部所有者又は所有権の登記名義人の相続人 | 登記事項証明書 | |
戸籍謄抄本 | ||
所有権を有することを疎明する者 | 所有権を有することを疎明するに足りる資料 |
- 申請不動産の登記移転等に係る異議申出書
この異議申出書に記載された事項については、その後の当事者間での協議等を円滑にするため認可地縁団体に通知されます。
- 申請不動産に関する登記事項証明書、住民票の写しその他市長が必要と認める書類
「申請不動産に関する登記事項証明書、住民票の写しその他市長が必要と認める書類」とは異議を述べる者が登記関係者等であること及び申出書に記載された氏名及び住所を確認できる書類であり、次の表中のものを想定しています。
申請不動産の登記移転等に係る異議申出書(MS word:24KB)
その他
当該特例制度は、認可地縁団体が所有する不動産について、その所有権の保存又は移転の登記を認可地縁団体のみの申請により可能とするもので、当該不動産の所有権の有無を確定させるものではありません。
現在公告されているもの
現在、公告されている案件はありません。
なお、公告期間中に市ホームページに掲載している公告は参考として掲載しているものであり、原本は市役所本庁舎、各支所の掲示板に掲載しています。
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