更新日:2025年8月15日
今回は、徳島県内で、不登校やフリースクールに通う子どもの保護者を中心に設立された「とくしま多様な学びプラットフォーム」の皆さんと、「徳島市における不登校支援のこれから」をテーマに、活発な意見交換を行いました。
日時 令和7年7月11日(金曜) 15:00~16:00
場所 徳島市役所8階 市長応接室
参加団体 とくしま多様な学びプラットフォーム
(後列左から)
植野さん、児島さん、福田さん、野田さん
(前列左から)
妹尾さん、遠藤市長、福永さん
テーマ 徳島市における不登校支援のこれから
「とくしま多様な学びプラットフォーム」は、徳島県と協働して不登校や多様な学びの課題に取り組む民間団体として、フリースクールに通う子どもや不登校の子どもを持つ保護者を中心に、2024年3月に設立。
子どもたちに多様な学びの場所の情報や、学びと居場所の選択肢を届けたいというテーマのもと、2024年に、徳島県とともに、ふるさと納税型クラウドファンディングを実施。このクラウドファンディングをしていく中で、たくさんの民間フリースクールや親の会代表の方から応援メッセージをもらうなど、支援関係者の横のつながりが深まるきっかけになった。
またクラウドファンディングにより、多くの人からの支援が集まり、「まなびのカタログ」が完成した。
2024年9月7日におきのすインドアパークで、不登校の子どもがいる保護者のための交流会として「出会い繋がる保護者交流会」を開催。
普段不登校の子どものことで不安を抱えているお母さんたちが、同じ境遇の人や、経験したことがある人に安心して相談ができ、その場でいろいろな情報交換ができるというところに大きな意味があったと感じた。
保護者同士の繋がりができるということは、お母さんたちにとってとても心強いと思う。不登校支援は一言では言えず、家庭によって子ども一人一人に合った必要な支援は変わってくる。だからこそ、お話会や交流会の中で情報交換をすることで、自分たちに合った支援を見つけるきっかけになっていくと思う。否定されずに共感し合い、話し合える場というものを今後もプラットフォームで作っていきたい。
目次や知りたい内容をできるだけ分かりやすくニーズに応じて探せるように構成している。意識して作成した部分は、自治体が運営する教育支援センターや民間のフリースクール、専門の人からのメッセージ、プラットフォームのメンバー自身の「うちんくの学び」のコラム、放課後等デイサービス、医療機関など、さまざまな情報をさまざまな角度から保護者がアクセスしやすい内容にしたところ。
また、具体的な例があるだけで保護者は救われる部分がたくさんあり、先生たちも楽になる部分もあると感じる。そこで実際に、保護者からのアンケート結果や、メッセージなどを載せ、当事者はもちろん当事者以外の人にも読んでもらうことで理解を深めてもらえると考えた。
相談機関の周知により、支援・指導に繋がるご家庭が増えてきたとのことなので、居場所探しの手段として「まなびのカタログ」を活用してはどうか。また、ただ渡すだけではなく、保護者のニーズに応じて紹介できるよう、学校の担当者の皆さんに私たちから説明させていただくこともできる。
これまでに、「まなびのカタログ」は各学校やすだち学級に数冊ずつ配布して、保護者の方からの相談などに活用してもらっている。
理解を深める、利用の幅を広げるという意味からも、改めて説明する場所を設けることはいいことだと思う。
不登校や多様な学びに関する研修会を実施していただければ、プラットフォームのメンバーや冊子掲載の有識者などを講師としてご紹介できる。
研修講師のお申し出に関しまして、教育委員会でしっかりと検討させていただく。機会がありました際には、ぜひご協力をお願いしたい。
オルティナティブスクールゆきちの代表をしており、「まなびのカタログ」を学校の先生から渡してもらえたことで、読んで、実際に来てくれた人もいるので、この冊子があってよかったと思う。子どもが急に不登校になってしまった際、急に孤立してしまうのではなく、元々このような冊子があることを知っていることで、他にもたくさん仲間がいることが分かるから、ぜひ孤立する前から「まなびのカタログ」を見てほしい。
せっかくこのような冊子が完成したので、ぜひ必要としている人のもとに届けたいと思い、幼稚園や保育園に置かせてもらうなど、自分ができるところで、地道に冊子を置かせてもらったり、配ったりしている。
いかにして必要な人に「まなびのカタログ」を届けられるかということを考えており、実際自分の子どもが通っている小学校に持っていき、校長先生や担任の先生に冊子を知っているか聞いたところ、一人一人によって把握度合に差があるように感じた。そこで、まずはたくさんの先生方に知ってもらいたいという思いが強くあるので、教育委員会の人と協力して周知していきたい。
現在、保護者の方と繋がれたらという目的で、徳島市内や美馬市でお話会を開催している。また、ある学校の校長先生も「まなびのカタログ」についてすごく興味を持ってくださっており、校内でのお話会を開催したりなど、自分の地域で、自分なりに何かできることはないか手探りで活動していく。
「まなびのカタログ」ができることは、一人一人の意識がより多くの人に伝わり、社会全体に広がっていく大きな一歩だと思う。カタログが不登校の子どもたちやその保護者の原動力になればと思う。
学校風土の見える化を通して、学校をみんなが安心して学べる場所にするという取り組みを進めないと、フリースクールがいくら増えても全ての子どもたちの受け皿にはならないと考える。だからこそ自分たちも強く訴えながら、いろんな自治体と協働で動いていけたらいいなと思う。
「不登校」には一口で言えない、さまざまな理由や気持ちを持っている子がいるということが分かった。そのような子どもを持つ保護者にもさまざまな悩みがあり、そういった悩みを持つ人が集まり、話したり、相談したりできる場所を皆さんが作られたというのはとても素晴らしいことだなと実感した。
「まなびのカタログ」を見せていただいた時に、皆さん一人一人の体験があるからこそ、いろいろな部分を配慮して作成されていて、本当に感動した。体験したからこそ同じ境遇の人が今何を考え、何に悩んでいるのか、どうしたらその悩みを少しでも解決できるのかという考えと知恵がたくさん詰まった1冊になっていると感じた。また、たくさん二次元コードコードを利用することで、この一冊に書いていることだけでなく、それ以上の情報が詰まっているという部分が本当に考えられているなと思った。
皆さんの一言一言が重く、人の心を動かすことができる言葉で、とても勉強になった。どれだけ皆さんが事業に一生懸命取り組んでいるのかが伝わり、徳島市としても、悩んでいる方の力になれたらと思っている。
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