金梨子地左卍紋散蒔絵飾太刀拵(きんなしじ ひだりまんじもんちらしまきえ かざりたち こしらえ)

更新日:2019年6月25日

金梨子地卍紋蒔絵飾太刀拵の画像
金梨子地卍紋蒔絵飾太刀拵

全長95.9 cm
江戸時代
徳島市指定有形文化財(工芸品)
蜂須賀家旧蔵
   

太刀 銘 祐光の画像

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太刀 銘 祐光

一口
刃長69.0 cm 反り2.26 cm
室町時代末期
徳島市指定有形文化財(工芸品)
蜂須賀家旧蔵
   

 飾太刀は、実戦のためではなく、儀仗用に公卿殿上人が朝儀の束帯に佩用した。金梨子地左卍紋散蒔絵飾太刀拵は、柄は白鮫皮に4個の飾目貫(俵鋲)、柄頭には冑金、鐶には手貫緒がつき、緒の先には露金物を下げる。唐鐔に、鐔の左右には蔓金を加え、長金物には透かし彫りの唐草様があしらわれ、絢爛な中にも繊細な技巧が尽くされている。殊に目を惹くのは卍紋で、鞘の濃梨地には金の薄肉高蒔絵の卍紋が散らされ、目貫にも卍が用いられている。
 祐光(すけみつ)は室町時代末期の備前長船派の刀工。刀身は小鋒の反りが深い優美な太刀姿で、鍛えは板目に杢目肌交りでよく詰み精美。刃文は直刃で処々小乱が交り、刃縁は匂出来。彫刻は丸留めの二筋樋。鑢目は勝手下がり。茎はわずかに磨上、先刃上がり栗尻、目釘孔4個(内3個埋)。佩表目釘孔横鎬地に「祐光」と二字銘がある。
 
 
『鐡華繚乱―ものゝふの美』,2019,p50.51.74

徳島市立徳島城博物館

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